今回は、本レビューの記事となります!
筆者がこれまで読書してきた中で、日本の現状について、分かりやすく建設的な内容を執筆していると思っている著者の1人に、加谷珪一氏が挙げられます。今回は、2020年10月に発行された最新版の「日本は小国になるが、それは絶望ではない」について、あらすじとレビューを記載致します!今後の日本のモデルをイメージしたい方は、ぜひ流し読みしていただければと思います!
あらすじの概要➀ 日本が小国になる理由について
本の内容としては、日本の現状を踏まえた上で、今後の日本は、世界第三位の経済大国は、ほぼ確実に過去のものとなるとしています。その上で、どういった国のモデルを見習って、小国として成立させていくかについて、解説してくれています。
主な小国になっていく理由として、以下のポイントを挙げてくれています。
➀2050年頃には、人口が今の1億2000万人から、1億人程度まで減少する ➁出生率の減少と高齢化の同時進行の状態は、すでに出生率の改善の見込みがほぼゼロの状態 ➂産業競争力の低下=従来型の産業構造から脱却できずのここ30年➃現在のモデルは、製造業による輸出主導型経済モデルから、個人消費や政府支出を軸にしたコンパクトな消費主導型経済モデルに変遷している
➄既に投資で飯を食う国になっている=所得収支の黒字額21兆円にものぼる(2019年の貿易収支の黒字額は、5,000億円程度であり、輸出立国ではない) としており、今後の世界経済圏についても、今後のモデルを提唱しています。その経済圏のモデルとは、➀アメリカの経済圏
➁中国の経済圏 ➂EUの経済圏あらすじの概要➁ なぜ経済が停滞したかについて
では、なぜ日本の経済成長がここまで停滞し始めたのかの理由について、加谷珪一氏は以下の理由を挙げています。
➀過去の成功体験からくる慢心
➁ソフトウェア軽視戦後の経済復興は、朝鮮戦争の影響で、米国から外貨を大量に獲得することができたことが主要因としており、その為、池田勇人内閣の「所得倍増計画」が、計画通り成功したものと言えそうです。その為、この高度経済成長による成功体験から、未だ脱却できていないと指摘しています。
又、ソフトウェア軽視に関しては、1990年代から、産業がハードからソフトに転換している世界的流れの中、ソフトウェアの軽視により、未だ昭和的働き方から脱却できずにいるのが、日本の長時間労働などの問題を顕在化させていると指摘しています。
あらすじの概要➂ 小国として目指すべきモデルとは?
では、目指すべき小国のモデルはどういったモデルがあるのか、そしてどの小国のモデルを日本は目指すべきなのかについて、以下のように記載されています。
➀金融立国モデル(シンガポールや香港など)
➁高付加価値製造業モデル(北欧、ドイツなど) ➂消費立国モデル(オーストラリア、ニュージーランド、カナダなど)これらのモデルを紹介しつつ、日本はその人口の多さを活かして、消費立国を目指すことが適した選択日本はその人口の多さを活かして、消費立国を目指すことが適した選択だとしています。
又、このモデルの成立においては、企業への設備投資を促進させ、国民所得を増加させ、消費を回していくという流れが重要であるとしており、安倍内閣の量的金融緩和政策で、企業が設備投資をしやすくする政策を実施しましたが、これがあまりうまくいっていないと指摘しています。
うまくいっていない理由として、➀使う為のお金がない、➁将来不安からくる消費マインドの低下の2つを挙げており、労働者の賃上げを実現するためには、生産性の向上を図り、稼げる金額の絶対値を増やす必要があるとしています。
具体的な改善策としては、以下のようになっています。
➀製造業の業界再編
➁400万人程度の社内失業者の配置転換 ➂重層的な下請け構造の改善 ➃人材の流動化を促進させる(社会人教育の重要性、転職の活性化) ➄租税特別措置の見直し(一部の大企業の法人税が著しく減額されている) ➅ビジネスのIT化は必須(高齢者も若者も苦手としている) ⑦消費者が前向きになれるような環境整備(条件として経済が拡大するという楽観的見通しが重要) ⑧ ⑦に関連して、社会保障と雇用制度の改革が必要又、コロナウイルスの影響により、雇用の流動化が進む為、最終的には適材適所が進み、消費を軸に成長する新しい経済システムへの移行を促すことになるとしています。
レビュー
現状の日本の状態を分かりやすく解説しており、尚且つ、今後の日本が目指すべきモデルを、複数の国のモデルを提示した上で、実現可能なモデルを提示してくれています。金融緩和により、企業の設備投資を促進させて、所得を上げても、将来の見通しが不透明な為、消費に回らず、貯蓄に回っているのが、消費が活性化しないとしている点は納得だと言えます。又、所得を向上させるには、やはり企業の生産性向上は急務であり、どうやって従来の昭和型組織運営から脱却できるかが今後、重要になって来るといそうです。現状と今後の日本の在り方に興味のある方は、本編を読んでいただければと思います!
いかがでしたか?
日本は、これからオーストラリアやニュージーランドのような消費立国を目指すことが、実現可能性が高いと言えるのかもしれませんね。
企業の生産性を如何に上げられるかが重要になってくるね。
まとめ
加谷珪一さんの本は、わかりやすく建設的な為、筆者は良く読んでいる著者の内の1人です。著者は、戦国時代以降400年以上続く、旧士族の家系であることも本書に記載されており、変化に対応してきたので、家系が400年以上も続いたとしています。武士の子孫である同著の本は、今後も一読する価値ありと言えるのかもしれません!では、今回は以上となります!最後まで読んでいただきまして、誠にありがとうございました!ではまた~。
次回予告!
次回は、ココナラライターの出品者養成講座を投稿しようと思います!ライターとしての現況と、これまでご依頼があった、文章の構成の様々なパターンを記載してみようと思います!文章構成に興味のある方はぜひ一度ご一読していただければと思います!では、お楽しみに、どうぞ!
わたくし(ベイファン)
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